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変化朝顔

変化朝顔とは、突然変異によりアサガオとは思えないような奇抜な姿に変化したアサガオのことです。変化朝顔の栽培は、約200年前の江戸時代後半に大きく発展し、その後、数度の大流行を経て今日に至ります。

江戸時代、植木鉢の普及に伴い庭を持たない庶民も園芸を楽しむようになりました。変化朝顔は、遺伝法則が明らかでなかった江戸時代に、人々の観察と経験の積み重ねによって作り出され、今日まで受け継がれています。

朝顔三十六花撰(嘉永7年;1854)に描かれた変化朝顔
(国立国会図書館デジタルコレクションより)

植物公園の変化朝顔

広島市植物公園では、昭和57年(1982年)以降、変化朝顔の保存・展示を行っており、国内でも有数の展示実績を有しています。平成27年(2015年)以降は、広島あさがお研究会に協力を依頼し、展示内容・数ともに充実したものとなっています。
広島あさがお研究会は、平成24~26年度に(公財)広島市文化財団との共催で開催した「江戸の園芸体験講座」の参加者とスタッフ有志で結成したもので、当園も研修会への参加などを通じて、愛好会育成への支援を行っています。

展示会では変化朝顔の展示はもちろん、江戸時代の人々が変化朝顔を楽しむ様子を今に伝える資料の展示や、現在の愛好家による変化朝顔グッズの販売、種子の頒布など、江戸の園芸文化を身近に感じてもらいながら、その普及に取り組んでいます。

江戸時代の朝顔の楽しみ方の紹介
朝顔柄の名刺入れ
変化朝顔種子の頒布
書籍の紹介

変化朝顔 出物(でもの)の維持

変化朝顔には、比較的変化が単純で種が出来る「正木」と、種が出来ない「出物」の2つのタイプがあります。種が出来ない出物を維持するには、出物の遺伝子を持つ親木を選抜する作業を毎世代繰り返す必要があります。

出物の遺伝子の多くは潜性なので、出物抜けの株と出物の遺伝子を持つ親木は見た目では区別がつきません。そのため、これらは種をとるまで「親木候補」として育て、出来た種を試験的にまいて出物が出るかどうかによって、出物の遺伝子をもつ親木を選抜・維持します。

変化朝顔七変化

黄弱渦糸柳葉白細切采咲牡丹
黄斑入渦顰葉渦小人紅桔梗咲八重
青縮緬立田蜻蛉雨龍葉紫車咲
黄飛龍葉紅覆輪総管弁流星獅子咲牡丹
黄弱渦丸葉燕糸覆輪切咲牡丹
青林風握爪龍葉紅紫風鈴獅子咲牡丹
黄打込笹葉青糸覆輪竜胆咲牡丹
黄蝉葉紅縞大輪牡丹
青斑入海松葉紅細切咲牡丹

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