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ガーデニングQ&A 冬

誕生日祝いにコチョウランの寄せ植えを知り合いからもらったのですが、花が終わったら植え替える必要があるでしょうか。植え替える必要があれば、植え替え方法が知りたいです。

園芸店で販売されているコチョウランの寄せ植えは、1花茎が伸びた花つきのポット植え株を化粧鉢にポットのままか、ポットから抜いた状態で数株寄せ植えにしてあります。花が終わればそれぞれ一株ずつ、通気性の良い素焼きの鉢に、植え替えます。

植え替え適期は春から初夏で、植え替えた株は、夏は屋外の半日陰の風通しの良い雨の当たらない軒下のようなところで管理し、10月ごろから冬の間は室内のレースのカーテン越しの光が当たる、暖房器具の乾いた風が直接当たらない温かい場所(最低温度15℃以上)で管理します。適温が保てない場合は、葉がしおれない程度に少し乾かし気味に水やりします。

パンジーが腐って溶けてしまいます。どうしたらよいでしょう?

灰色かび病が発生してしまったと考えられます。病原菌は、ボトリチス(Botrytis)という糸状菌(かび)です。その病名の通り、花や葉、茎が腐り、葉や咲き終わった花から灰色のふわふわしたかびが生えてきます。広島市植物公園の花壇でも、3月中旬以降、風が吹かず、水を与えすぎて湿度が高くなってくると発生しやすい病気です。花に小さな斑点が出るのが発病初期の特徴です。

この病気の予防策として、咲き終わった花を花柄ごと摘み取る花がらとりが、単純ですが最も有効です。このとき、傷んだ葉、葉にこびりついた花がらも一緒に取り除きます。冬の間からこまめにこの作業を行いましょう。花がらとりは種子を作るための栄養消費を防ぐことができるので、次の開花を止めずに済みますし、株も充実していきます。

クリの実を貰って少しの間台所に置いておいたら、いつの間にか白い芋虫が出てきました。何か防除する方法はありますか?

クリの中にいた虫はゾウムシの幼虫で、8月上旬から10月下旬にかけて成虫が発生し、交尾してクリの鞠果の表面に棘を避けながら口吻(口の部分が長く伸びたもの)を差し込み穴を開け、そこに卵を産み付けます。幼虫はクリの実を食べながら成長しますが、糞も同時に溜め込みますので、悪臭もします。9月以前に収穫するクリには被害は少ないのですが、それ以降に収穫するクリには多くの被害が見られます。産卵後2週間程度で孵化し、実を食べ荒らした後は実から出て土の中に入り、蛹などの状態で越冬し、羽化します。二年後に羽化するものもいます。

防除法としてはくん蒸法(煙状の薬剤で虫を殺す方法)がありますが、小規模に使用するにはリスクが大きいので、収穫して直ぐに冷凍したり、茹でたりすることにより幼虫を殺すことは可能です。また、主に9月頃に産卵を行いますので、その頃に殺虫剤などを散布して成虫を近づけないようにします。しかし、クリの木はクリ園として栽培されているもの以外は大きいものが多く、薬剤散布も難しいものがほとんどだと思います。

他にもゾウムシには色々な種類があり、花や野菜の害虫となっています。秋~冬場に白い芋虫状の幼虫を見つけることができます。いずれも夏頃に成虫が発生しますので、薬剤散布で防除するようにします。

斑入りのスパシフィラムの斑がだんだん消えて緑になりました。どうしたら戻りますか?

スパシフィラムは葉の付け根にひとつ芽があります。斑入り植物は緑葉を持つ通常の植物体から得られた枝変わりによる突然変異個体です。夏、肥料をしっかりやって株に勢いがあると、葉緑体を欠いた斑入りの芽より、葉緑体を多く持つ通常の緑芽の方が生育速度に勝ることから、気付いた時には斑入りの芽がほとんどなくなっている状況をよく目にします。  斑入り個体の管理は、斑が入らない緑の芽が出たらすぐ、生え際からかき取る作業が不可欠です。もう既に斑が入った芽がなければ、中心であった斑入りの芽が分かれば、中心の芽と斑の入った脇芽だけ残して、緑の脇芽をすべて取り除き、斑入りの芽が再び伸長するのを待ちます。分からなければ通常の緑個体として管理していきましょう。多肥栽培しなければ再び斑入りの芽が伸長することがあります。

また、スパシフィラムを一夏管理すると、小さい芽がたくさん着いて、葉数の割には花が咲かない鉢物になっていませんか?そのような株は弱細な芽を選り、芽掻きして芽の数を制限してやることで残った芽が充実し、しっかりした株になります。

種から育てた苗がヒョロヒョロに伸びて倒れてしまいます。どうやって防げばいいですか?

植物の茎が通常より間延びして生育してしまうことを徒長(とちょう)といい、苗の混み過ぎや日照不足、水分過多、窒素過多などが原因で起こります。苗が若いうちに徒長してしまうとその後の生育も悪くなるため、徒長を防ぎがっちりとした苗に育てることが苗づくりのポイントです。

株間が狭く苗同士の葉と葉が触れ合うほど混みあっていると徒長しやすくなります。ポットなどに種まき後、いくつか発芽してきたら生育の良いものを残して間引きを行いましょう。この時、苗を引き抜かずハサミで切るようにすると残した苗の根を傷めません。

日照不足も徒長の原因です。日の当たらないところで栽培するとモヤシのように貧弱な苗になりますから、発芽後はしっかりと日の当たるところで栽培します。

用土の過湿によっても徒長が引き起こされます。朝に水やりをして夜には用土が乾き気味になるよう水管理に注意しましょう。

これらの点に注意しながら植替えや液肥等による追肥を適切に行い、しっかりとした苗を作りましょう。

家庭菜園で手軽に出来る土壌の線虫対策はありますか?

土壌の太陽熱消毒や薬剤施用がありますが、施用法が煩雑であったり、毒性の強い薬剤を家庭菜園で使用する抵抗感があったり、家庭菜園ではおすすめしにくいのが実情です。

そこで、緑肥用の植物、特にマリーゴールドの栽培をおすすめします。マリーゴールドの根から分泌される物質が、線虫密度の抑制に効果があるとされています。花が美しいので、菜園の修景にもうってつけです。

品種により線虫抑制の効果には強弱があるので、調べてから植えてください。フレンチ種、アフリカン種などがあります。フレンチ種は、背が低く花壇向きで、初夏にポット苗が園芸店などで容易に入手できますが、酷暑期にやや弱ります。アフリカン種は、晩春播きで夏~秋遅くまでたくさんの花が咲き続け、播種・育苗も簡単で初心者向きです。アフリカン種は背が高く倒れやすいですが、倒れて接地した茎から発根しやすく、再び立ち上がって元気に咲きますので、あえて倒れたまま自由奔放に栽培するのも面白いものです。

つぼみのたくさんついたシャコバサボテンを買ってきたのですが、つぼみが落ちてしまい、花が咲いてくれません。どうしてでしょうか。

シャコバサボテンはサボテンの仲間ですが、どちらかといえば草花と同じような管理をしてやります。
温暖な気候を好み、冬は最低5℃以上の温度が必要です。
冬に暖房した室内でつぼみが落ちやすいのは、急激な温度変化や空気の乾燥に原因があります。
ですから、つぼみが大きくなり始めたら、温度と同時に湿度にも気を配ってやり、霧吹きで水を与えたり、夜間にはビニール袋をかぶせてやります。
ただし、冬は生長休止期で根は活動していませんので鉢への水やりは土の表面が乾いたら与える程度にし肥料はやりません。

ハイビスカスの冬越しの方法を教えてください。

ハイビスカスは熱帯花木のため、寒さには弱く、冬期に最低温度が10℃以上保てるようであれば落葉することはありませんが、5℃ぐらいの温度が続くと落葉します。
ですから10月に入って生育が止まったら、室内に入れます。
夏の間に伸びた枝や場所をとって邪魔になる場合は、どの枝にもよく日光が当たるように切りつめます。
日当たりのよい窓際などに置き、夜間はできるだけ暖かい場所で管理します。
真冬には、ビニールをかぶせるなどして、最低温度を5~7℃以上保つようにし、芽を凍らせないようにします。
水は、鉢の表面が乾いてから軽く与え、時々葉の表裏や幹に霧水をかけてやります。春まで肥料は与えません。
うまく冬越しできれば、春に植え替えをして再び美しい花を楽しみます。

ハエトリグサ(ハエジゴク)の冬越しはどのようにしたらよいでしょうか。

ハエトリグサは、北米原産の食虫植物で、比較的、寒さには強いほうです。
冬になると球根のような芽をつくり、寒さにそなえます。
冬越しの方法は、直接霜が当たったり、鉢が凍りついて、中の芽を傷めることのないように、日当りのよい軒下などで乾燥しないように管理します。
ただし、温室などに入れ温度を加えすぎると、その後の生育が思わしくなくなりますので注意が必要です。
植替えは、2月から3月にかけてがよく新しい水ゴケに植え付けます。
この時、水ゴケは中まで水がよく通るように縦にそろえるようにします。
灌水は腰水よりもジョロなどで上から与えるほうがよいでしょう。

去年買ったポインセチアを室内に置いていますが赤くなりません。どうしてでしょうか。

ポインセチアは、短日植物といって日長が短くなると花が着き、苞が赤くなります。
日長に対する植物の反応は敏感で、室内の電灯の光でも反応しますので、お宅の場合も室内が明るくて、日長が長いときと同じ結果になったものです。
植物に対する光の影響は、実際は、光の当たる長さではなく、光の当たらない暗い状態での長さが大切です。
したがって、短日植物では、夕方から朝まで暗黒の環境にすると早く花が咲きます。
このような処理をシェードといい、ポインセチアの場合、10月頃から行います。
もちろん、シェードを行わなくても夜電灯の当たらない場所に置けば12月下旬には開花し、赤い苞が見られます。

今春、ボタンの鉢植えを購入しました。根が張ってきたので露地植えにしたいのですが、どのようにすれば良いのでしょうか。

春に開花株を求められて、そのまま栽培されていたようですが、植付け適期は10月から11月で、この時期に鉢から露地におろせば良いでしょう。
土質は特に選びません。
地下水位の高い所や、排水不良の土地は過湿にならないように高うねにしてやります。
夏の午後の強い光は葉が傷むため、午前中半日くらい日光の当たる場所が最適です。
植え穴は50~60㎝くらいに大きく掘り、堆肥、油粕、骨粉、過燐酸石灰等をいれて土とよく混ぜた後、その上に肥料のない土をかぶせ、太い根を折らないよう注意して植え付けます。
くれぐれも肥料が直接根に触れないよう注意して下さい。
接ぎ口が5㎝程度土中に埋まるようやや深く植えます。
シャクヤク台木では木の寿命が短いため、ボタンの自根を発生させるためです。
春先になり根付いたら液肥や化成肥料を与えます。
ボタンは肥料を好むので肥料切れしないようにして下さい。
植付け後はワラなどでマルチングを行い、乾燥と寒さから守りましょう。

スパティフィルムの開花株をこの夏買いました。来年も花を咲かせたいのですが、冬はどうやって管理すれば良いのでしょうか

スパティフィルムは熱帯原産のサトイモ科の植物で、花を咲かせるためには最低でも15℃位の温度が必要です。
ただし冬越しだけであれば5~8℃位で可能です。
気温が下がり花が咲かなくなってきたら、鉢は室内のできるだけ明るい場所へ置きましょう。
暖房器の近くは極端に乾燥するため、避けます。
水は葉が萎れない程度に控えめに与えます。
肥料は与えません。
春、気温が上昇し元気な葉が展開し始めてから、灌水を増やし、肥料を与えてください。
家庭にサンルーム等があり、十分な温度と日照を得られれば、冬でも開花します。
その場合はしっかり灌水し、月に1度、緩効性肥料を与えましょう。
なお、スパティフィルムの花びらの様に見える白い部分はほう苞といい、葉の変化したもので、本当の花は苞の前の棒状をした部分に密集しています。

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