メニュー

ホーム > よくあるご質問 > ガーデニングQ&A 夏

ガーデニングQ&A 夏

落葉花木を花後の4月中旬に強剪定したら弱ってしまいました。何が悪かったのでしょうか。

一般に、落葉樹の剪定は、樹が休眠している冬の落葉時期に行います。あるいは、前年の秋までに伸びた枝に花芽を付けるタイプの花木(トサミズキなど)では、花が終わってから次の花芽ができる前も剪定の適期に当たります。ですが、開花直後のまだ出葉したばかりの新芽が固まっていないときに、太い枝を剪定すると、樹勢が弱ることがしばしばあります。なぜなら、春先は活発に成長しているために樹液が大量に流れ出てしまうからです。したがって、4月の剪定はまだ早いと考えられ、新芽の枝が硬くなる5~6月に剪定することをおすすめします。ただ、あまり遅くなると、花芽を落とすことになりかねないので注意します。

一方、冬剪定では、花芽ができているので、樹形を観察しながら、枯れ枝や不要な枝、太い枝、交差している枝や混み合った小枝を切っておくとよいでしょう。休眠中は樹液の流れがほとんどないので、強剪定が可能です。葉を落としている時期は、枝の混み具合など、姿がよく分かるはずです。

放任すると樹高が高くなりすぎるので、生垣にしている場合は、花が目線の高さに来るように、計画的に剪定を行いましょう。

毎年庭で冬越ししているスイレンが咲きません。
毎年、葉も茂っているのですが。

野外越冬しているとのことで、耐寒性(温帯性)スイレンであると想定してお答えします。耐寒性スイレンを咲かせるためのポイントは、①水を溜めるスイレン鉢は姫スイレンで直径40 cm 以上、その他の耐寒性スイレンは直径50 cm 以上のものを用いる。②毎日8時間程度は株元直射日光を当てる。③②の条件を満たせるように浮葉をトリミングし、株元に光を当てる(浮葉を10枚程度残せば十分開花可能)。④根茎の先端が植え込み鉢の端にぶつからないように植える。⑤月1回程度リン、カリの多い肥料を追肥として土に埋め込む。等が挙げられます。

なお、メキシカーナ系交配種(花色がイエローや、イエローとピンクの複合色の品種がこれに当てはまる)を除く耐寒性スイレンは、8月頃、高水温の影響で開花が鈍りますが、涼しくなれば再び優雅な花を咲かせて楽しませてくれるでしょう。

夏前に花壇に十円玉弱くらいの穴が見られます。
一体何なんでしょうか?

おそらく蝉の幼虫が抜け出た穴だと思われます。他にもハンミョウの幼虫も穴を掘りますが、完全な円形で、2~3mmほどの大きさしかありません。

蝉はカメムシ目セミ科の昆虫で、春の春ゼミから秋のツクツクボウシまでいろいろな種類がありますが、多いのは夏場に発生するアブラゼミ(体長約60㎜)やクマゼミ(体長60~70㎜)で成虫になった後の抜け殻をよく見かけることができます。交尾した後に枯れ木などに卵を産み、翌年の梅雨の頃に孵化し、地中に潜り込み、長い口吻(こうふん)を木の根に突き刺して樹液を吸いながら生活します。
アブラゼミでは約4回の脱皮を繰り返しながら6年くらい地中生活を行い、終齢幼虫になると体も茶色くなり複眼もできます。この頃になって来ると地面近くまで縦穴を掘って様子を伺い、晴れた日の夕方地表に這い出して、木に登って羽化します。穴はその時のものだと思われます。
そのままほっておいても構いませんが、見た目が悪いようでしたら埋め戻しておけば問題はありません。他に蛾(スズメガやヨトウガなど)などが羽化する時に出た穴である可能性もありますが、時期が違いますし、これらも埋め戻しておけば問題はありません。どうしても気になる場合は産卵の時期に合わせて樹木に農薬を散布して蝉を近づけないようにしたり、孵化する梅雨前に農薬を散布して幼虫を排除したりします。しかし、幼虫で6~17年過ごして、やっと成虫になって1か月くらいしか過ごせないので、沢山でなければ地上に這い出させてあげてもいいのではないでしょうか?

ウメの剪定について、時期やコツを教えてください。

ウメの剪定の方法には2種類あります。
休眠期の12月から1月に行う方法と、花後(3~4月)に行う方法です。
本来、ウメは落葉樹なので休眠期に行うのですが、冬の努定は花芽を切ってしまうことになります。
そこで、花をたくさん咲かせたいというときは、花後に努定してもかまいません。
どちらも、枯枝を切り、樹形を考えて不要枝を切ります。
また、長く伸びた枝を切りつめます。
5~6個の葉芽(花芽より小さい)を残し、外芽(樹冠の外側に向いてついている芽)の上3cmのところで切ります。
春から夏にかけて短枝が伸び花芽がつきます(花芽形成は6~7月)。ウメは短枝によく花芽をつけます。
短枝をたくさん出してやるのもウメの剪定のコツです。
夏に、徒長枝が伸びて枝間がつまっていたら枝を間引き、日あたりや通風をよくしてやります。

クジャクサボテンの花が咲きません。株は元気に育っているのですがなぜでしょうか?

花を咲かせるためには休眠が必要です。
ずっと生育しつづけると、花を咲かせなくなることがあります。
4月下旬から6月上旬に咲く季咲きなら、12月から3月上旬まで凍らない程度の低温(2~5℃)に合わせ、水と肥料を徐々に減らして休眠させます。
最近登場した二季咲き(4月下旬~6月上旬と11~12月に開花)や冬咲き(1~3月に開花)、早咲き(3月下旬~4月に開花)などのように、冬に開花するものは、9月末から10月上旬にかけて水やりと施肥を中止して休眠させましょう。
休眠からめざめさせるには、週に1回位の水やりからはじめ徐々に回数を増やします。
季咲きの場合、3月から水やりを開始し、暖かい場所に鉢を移動します。
ただし、急激な温度変化や、30℃を越えるような高温に合うとつぼみができても枯れてしまうので注意しましょう。

クチナシの苗木を3月に庭に植え付けたところ、生育が悪く枯れてしまいそうです。どうしたらよいでしょう。

クチナシは、静岡県以西に分布している比較的暖地性の常緑低木です。
このため、移植は地温が十分にある、4月下旬~5月下旬と8月下旬~9月中旬頃が適期です。
適期に移植するにしても、根の回りにしっかりと土をつけた状態で移植しないと、後々の生育が悪いようです。
苗木を購入する時も根鉢のしっかりした根巻物を選ぶようにします。
庭木を移植したい場合は、移植する半年か1年位前の地温が高い時期に、株の周囲にスコップを差し込んで根回しをし、細かい根を多く出させてから移植するのがコツです。
挿し木が活着しやすい樹は移植が難しいとよくいわれますが、その代表的な樹がジンチョウゲとこのクチナシです。
大きな古い株を移植するよりは、挿し木で若い株に更新するほうが早道かもしれません。
植え場所は、水はけの良い、良く肥えた土に浅植えにします。

クチナシを花後刈込んだら花が咲かなくなりました。なぜでしょうか。

クチナシは新梢の先端に花芽をつくります。
年間2回の新梢成長があり、2回(7月と9月)にわたって花芽を形成します。
花後すぐに刈込むと7月に形成された花芽が切り捨てられ、秋以降に刈込むと7月と9月両方の花芽が切り捨てられます。結局、クチナシは、花芽、蕾、花のいずれかが年中枝先にあるので刈込むことは花つきを悪くすることになります。ですから、あまり手を加えず半ば放任し、花後軽く整枝する程度にとどめます。

サツキの葉がだんだん白く脱色したようにカスリ状になるのは、どうしてでしょうか?

この被害は、春から秋にかけてよく見られますが、ひどくなると落葉します。
この原因は、ツツジグンバイムシの吸収害によるものです。
広くツツジ類に発生し、美観を損なうことが多いので、注意が必要です。
発生は、どこにでも普通に見られますが、特に高温で乾燥した時に多発するようです。
また、梅雨明け後からの被害がひどく、落葉すると花芽の形成が悪くなります。
被害にあうと葉組織が壊され葉の表から白斑カスリ状に現れ、葉裏は、錆びたように褐色に変色します。
更に、虫の出す黒くて丸い糞が付いて、黒褐色の汚い斑点ができます。
この害虫は成虫で越冬し、4月頃から葉上に見られるようになり、5月頃からは卵、幼虫、成虫が常に混在し、繁殖力が旺盛で、秋までに数回発生を繰り返します。
ツツジ類を栽培すれば、必ず発生すると考えた方がよく、日頃から予防に努めることが大切です。
その対策としては、風通しが悪いと発生が多くなるので、鉢間を広くしたり、枝透かしを行って通風を図ります。
虫の発生を認めたら、早目にスミチオンやオルトランなどの殺虫剤を散布して防除します。
その後発生の様子をみて何回か散布する必要があります。
長期間発生を抑えるためには、ダイジストンなどの粒剤を株元に施用する方法もあります。
また、時々葉水を行い、乾燥を防ぐと発生が少なくなります。

サルスベリの花つきが悪いのですが、なぜでしょうか。

原因としては、①剪定をせずに放任しておいた、②ウドンコ病の被害を受けた、などがあげられます。
①剪定
剪定をせずに放任すると、年々花つきが悪くなりますので、必ず剪定を行ってください。
サルスベリは、落葉している間は花芽がなく、細い枝を残しても小さな花しかつきませんので、この時期に強い剪定を行います。
樹形ができていれば、2年前の枝を目やすに切りもどすとよいでしょう。
②ウドンコ病
ウドンコ病は、葉にうどん粉をまぶしたようになるのですぐわかります。
この病原菌は、葉の組織内に吸器をさし込んで栄養を吸収し、葉を枯らしたり奇形にします。
防除法としては、梅雨期と秋口の、朝夕の涼しい時間に、10日おきに2、3回、サプロールまたはカラセンを散布します。

シバザクラを庭に植えて長年たちますが、花つきが悪くなってきました。どのようにすればよいでしょうか。

シバザクラは北アメリカ原産のハナシノブ科の常緑性多年草です。
4~5月にかけて白、ピンク、藤色、赤などの小花をまるでじゅうたんのように多数咲かせます。
非常に丈夫で育てやすい花です。
しかし、高温多湿の場所や日当りの悪いところでは株が腐ったり花付きが悪くなりがちです。
また長年植えたままのものは肥料分が欠乏したり、株が老化し株元が枯れこんできます。
そのため3年に1回は株分けをし、植え直します。
株分けは花後または10月頃に行います。
まず古株を掘りあげ、新しい元気のよい部分だけをとり、日当り、排水のよい場所に植え付けます。
石垣やブロックの間に植え込むのもよいでしょう。
植え付け方は、2~3本まとめて浅く寝かせ、15~25㎝間隔とします。
また同じ時期に新芽の先を5~6㎝とり、川砂などにさして苗を作ることもできます。
花後の管理は、雑草が生えて蒸れないように除草し、化成肥料を春と秋に施します。
また、秋に株全体に薄く土をかけて新芽からの発根を促すと、根張りが良くなり元気良く育ちます。

昨年植えたシャクヤクが、無事花をつけました。来年もよい花を咲かせたいのですが、どうしたらよいでしょうか。

シャクヤクは、冬には地上部が枯れてなくなり、翌年の春新しい芽が出てきます。
よい花をみるには、この芽を充実したものにしなければいけません。
そこで、花が終った後は疲れた株を回復させ、来年への充実を図るため、早めに花がらを摘み、追肥として、化成肥料を2~3株に1にぎり程度の割合で株のまわりに与えてやります。
また梅雨時は、湿度が高くなるため、灰色カビ病などの発生が多くなりますから、ベンレート、オーソサイドなどの散布を行い予防します。
シャクヤクの株分けは、秋の彼岸前後に行いますが、株分けの必要がない程度の大きさであれば株のまわりを掘って、鶏糞や油カスに骨粉をまぜたものを施してやるとよいでしょう。

スイセンを庭植えにして長年楽しんできましたが、今年はあまり花が咲きませんでした。なぜでしょうか。

庭植えの場合、植え付けてから3年間ぐらいは、掘り上げずにおいたほうが球根がよく分球、肥大し、花数も多くなります。
しかし、長年植えっ放しだと芽数が増え、葉ばかり繁って花が咲かなくなります。
スイセンは3~4月に開花後、菜はさらに生長し、養分を葉の基部に貯え、約6週間で新しい球根が完成します。
このため、花が終ったら花がらを摘み、お礼肥として、株元に化成肥料を2握りほど与えて球根の充実をはかります。
葉は、自然に黄色くなって枯れる6月中旬頃まで切りません。
枯れた後、球根に傷を付けないよう丁寧に掘り上げ、水で洗った後、ベンレート水和剤500~1000倍液に1時間ほど漬けます。
さらに、風通しの良い場所に網で吊るして乾燥させ、秋の植え付け時期まで冷暗所に貯蔵します。
なお、ウイルス病にかかり、葉に縦に不規則なクリーム色の筋が出る株があれば、他の株に伝染させないよう、抜いて焼却します。

デンドロビュームの花の咲く位置から、葉芽がたくさん伸びてきて、花が咲きません。水と肥料は、春から秋まで十分やっています。

一般にデンドロビュームとして販売されているのは、ノビルという原種をもとに改良されており、比較的寒さに強く、丈夫で育てやすい品種です。
しかし、植え込み材料が腐って根腐れを起こしたり、日光が不足したり、秋から冬にかけて、水と肥料をやり過ぎると花芽ができなかったり、せっかくできても、生育の途中で葉芽に変わってしまいます。
デンドロビュームの根は空気を好むため、一般には素焼鉢にミズゴケで植えます。プラスチック鉢や化粧鉢に植えられたものを買った場合は、花の観賞後、必ず素焼鉢に植え替えてやります。
春、霜の心配がなくなれは、戸外の日当りのよい場所で管理します。
水は8月いっぱいは十分にやりますが、9月からは、ミズゴケの表面が乾いて2、3日後にやる程度とします。
肥料は5、6月に1回ずつ、油カスと骨粉を混ぜたものを茶さじ1杯ぐらい与え、秋以降には与えません。
晩秋、霜の降りる前に室内の日当りのよい場所へ入れて管理し、春までは、ミズゴケの表面が乾いてから、なお2、3日待って水をやります。

ハイビスカスの下葉が黄色くなり、落葉します。どのように育てればよいでしょうか。

下葉が黄変落葉するのは日照不足、かん水不足、肥料不足、根づまりのいずれかが原因です。
ハイビスカスは、日当たりを良くし、肥料ぎれを起こさぬよう、夏期の生育中は、月に1度油かすを与え、たっぷりとかん水することが大切です。
根の生長が旺盛なので植え替えは毎年行い、今までの鉢よりひと回り大きな鉢を用います。
病害虫としては、アブラムシ、ハマキムシ、シンクイムシがよくつきます。
スミチオン乳剤などでも効果はありますが、オルトラン粒剤やダイジストン粒剤を鉢土のうえに置けば1カ月間くらい殺虫効果があり、手間もはぶけます。

ヒイラギモクセイの生け垣の新葉が不規則に穴があいてたいへん見苦しくなっています。何かの虫の被害でしょうか。

テントウノミハムシによる被害と考えられます。
名前が示すように成虫は体長約3㎜程度の一見テントウムシに似た甲虫で、春から初夏にかけてヒイラギ、ヒイラギモクセイ、キンモクセイ、ネズミモチなどの新葉を食害します。
幼虫は、新葉の表皮を残して葉肉中を食害します。
防除方法としては、食害を受けている葉にスミチオン乳剤、カルホス乳剤などを散布します。
また、予防的に新葉の出る時期に同様の殺虫剤を散布しておくとその年の被害が軽減されます。
この他、被害を受けている葉の中の幼虫を葉の上から押し潰すのも効果があります。
なお、この害虫たちは、新葉を食害するため、夏剪定の後の新葉をも食害することがあるので注意が必要です。
成虫は、冬に落ち葉などの下で越冬し翌春に新葉を食害するので、冬に落ち葉などを処分するのも発生を抑制するのに効果的です。

フクシア(ホクシャ)は夏に弱いと聞きますが、どうすれば夏越しできるでしょうか。

日本の夏を越させるには、できるだけ涼しく風通しの良い半日陰に置くことと、排水の良い用土で植え付け、鉢の中が過湿にならないよう注意して灌水することが大切です。
鉢も、プラスチック鉢より素焼鉢が適します。
肥料は夏の間は与えません。
また、苗木は暑さに強いので、5~6月にさし木をして苗で夏を迎えれば、比較的容易に夏越しさせることができます。
夏を越した苗は、9月初旬から灌水と施肥を十分行えば、9月下旬から10月にかけて花を楽しむことができます。

モを庭に植えているのですが、2、3年前から幹にヤニのようなものが付いています。病気でしょうか。

これは病気ではなく、コスカシバというガの幼虫が幹の中を食害しているため、樹幹から樹液が出ているのだと思われます。
コスカシバは年に1回発生し、幼虫が樹皮下で越冬するやっかいな害虫です。
被害が進むと木は年々衰弱し、ひどい場合は枯れてしまうこともあるので、早急に防除する必要があります。
防除方法は、ふ化直後の幼虫をねらって、6~9月頃、樹幹にスミチオン乳剤の500倍液を3回ぐらい散布します。
また、ヤニの出ている穴に、スミチオン、ディプテレックス乳剤などの殺虫剤(10倍液)を注入し、穴の口を粘土やビニールなどでふさぎます。

栽培し始めて2~3年になる「幸福の木」が、最近葉先が茶色くなり、葉全体が変色してきたのですが、どうすればよいのでしょうか。

園芸店で「幸福の木」という名前で売られているのはアフリカに分布する大型のドラセナです。
2年以上たった株であれば、おそらく鉢の中は根でいっぱいになっているはずです。
そのため鉢全体に水が十分しみこまず、水不足になります。
そうすると、葉先から少しずつ枯れ始め、葉全体が黄色がかってきて下葉から枯れ落ちてしまいます。
そこでこのようになった株は、5月頃一回り大きい鉢に植え変えてやります。
方法は株を鉢から抜き取り、表面をほぐしながら古い土を3分の1程落として根を切り詰め、水はけと水もちのよい用土で植えます。枯れた葉先は、ドラセナらしく先をとがらせて切り取ればよいでしょう。
作業後しばらくは、半日陰で管理し、灌水を控えめにします。

トップに戻る