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ガーデニングQ&A 春

キバナアキギリをきれいに咲かせるにはどうすればいいでしょうか?

キバナアキギリは日本原産で秋に黄色い花を咲かせる可憐な草花です。夏~秋の花壇に欠かせないサルビア・スプレンデンスやハーブとして利用されるコモンセージと同じサルビア属の植物です。ただし、種類によって生育環境に違いがあり、本種や紫花のアキギリ、ヨーロッパ産のサルビア・グルチノーサなどは半日陰で湿り気の多い場所が生育適地です。

夏場に直射日光に当てると葉焼けを起こしてしまい、乾きやすい場所も苦手です。木陰や建物の北側など適した場所を選び、腐葉土やバークたい肥などで土壌改良したうえで植え付けます。場所さえ合えば、手間いらずで毎年楽しめる植物です。

地下茎で広がるので、冬から早春にかけて株分けで増やすことができます。山野草を扱う園芸店で、秋に花付き苗で出回ることが多いようです。純黄色のほか、黄色に紫のブロッチが入った花や、斑入り葉のものもあります。

サクラソウの株元に「こぶ」のようなものができたのですが、これは何でしょうか?

それは新しく育ちつつある芽で、充実すれば来年の花芽となります。サクラソウは川のほとりの湿地などに自生しますが、水で運ばれてきた土砂が株基に適度にたまることによって、よく育ちます。サクラソウを鉢で育てる場合は、この芽が埋まるまで土を株元に加えます(増し土)。

庭のクリスマスローズの花が盛りを過ぎました。花を切ろうと思うのですが、切り花として楽しむことはできますか?

春の訪れとともに咲いたクリスマスローズも4月に入ると盛りを過ぎ、花が傷み始めます。来年もまた元気な花を楽しむために、今咲いている花は全て摘み取りましょう。切った花は花瓶に立てるなどして楽しみます。ところが、クリスマスローズは水揚げが悪く、花瓶に立てたものの直ぐに萎れてしまった経験をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。切花を長く楽しむために、水揚げをよくするための前処理をお勧めします。

切り集めた花茎の下の部分を少し出して新聞紙に包みます。まず、水の中に花茎を浸けた状態で水切りをします。次に、コーヒーカップなど耐熱性のある容器に深さ3cm程度熱湯を入れ、その中に束ねた状態で花茎を浸けます。30秒~1分程度で熱湯に触れた部分の色が変わるので、引き上げて変色した部分は切り落とします。続けて、新聞紙ごと花茎の半分程度の高さまで浸かるように、たっぷりの水に1~2時間浸けて十分に水揚げします。水が揚がったら新聞紙から出して花瓶などで観賞します。やや多めの水に入れ、萎れそうになってきたらまた傷んだ茎を切り戻し、同様に熱湯処理と深水での水揚げを繰り返すと花を長く楽しむことができます。

ウメの葉が縮んでしまって完全に開きません。何が原因でしょうか。また、どうしたらよいか教えてください。

ウメの葉が縮む原因は、アブラムシの一種の、スモモオマルアブラムシの害によるものがほとんどです。
この虫は、ウメの枝上で主に卵の状態で冬を越し、芽が開く時期に幼虫となって、新葉の裏側で汁を吸います。
そして6月頃、何度も繁殖を繰り返した後に、ウメから他の草に移動し繁殖を繰り返し、秋に再びウメに帰って卵を産み付けます。
従って、ウメの葉の被害は、発芽から6月頃までに発生し、それ以後に伸びた枝の葉は正常なものとなります。
いったん被害を受けた葉は、アブラムシを駆除しても縮んだままの状態で残ります。
また、落葉も早くて樹勢の弱る原因にもなるので、もっと早い時期に防除することが大切です。
それには必ず芽が開く前に1回、その後5月までに2~3回、殺虫剤を散布する必要があります。
殺虫剤は、最も手に入りやすいマラソン乳剤やスミチオン乳剤の1,000倍液でも良く効きます。
なお、鉢植えの場合は、オルトラン粒剤などの粒状の殺虫剤を、発芽前から用土の上にばらまいておくとよいでしょう。

カランコエの鉢物を買いました。現在花が満開ですが、この後はどう管理すればいいでしょうか。

花を長持ちさせるため、日当りの良い室内に置きます。
寒さには弱いので凍らせると枯死しますが、あまり高温にしない方が良いでしょう(10℃くらい)。
水は乾いたら与える程度にし、過湿にならないよう注意しましょう。
肥料は10日に1回の割で、1000~2000倍稀釈の液肥を与えます。
また、花の咲き終った花茎はこまめに切り取りましょう。
4~5月、花が終ったら一回り大きい鉢に植え替えます。
根土を1/3くらい取り除き、植えつけます。その時、葉を3~4対残して茎を切りつめておくとよく繁った株にすることができます。
霜の心配がなくなってから秋までは、戸外の日当りの良い所に置き、過湿にならないよう管理します。

サクラの枝に白い物がべったりとくっついています。その枝は何となく元気がありません。何かの病気でしょうか。

サクラなどに発生するこうやく病の一種ではないかと思われます。
この病気は、コウヤクタケ科という菌類の仲間が寄生したことによって起こる病気です。
灰白色のフェルト状の菌糸層がちょうど膏薬を塗り付けたように見えるのでこの名前が付いたといわれています。
ウメなどにも類似の症状が時々見られることもあります。
このまま放置しておくと感染部分が衰弱し、場合によっては枯死することもありますので、見つけたら早めに防除しましょう。
防除方法としては、感染部分をはぎ取るか、その部分に石灰硫黄合剤10倍液を塗ります。
また、発生の引き金になるのが、カイガラムシの分泌物で、これを栄養源としてこうやく病が増殖します。
そこで、この病気を未然に防止するには、カイガラムシの駆除が効果的です。
冬期に石灰硫黄合剤やマシン油を散布するか、6~7月の幼虫発生期にスプラサイド乳剤を散布すると良いでしょう。

昨年の秋にツバキとサザンカを移植しましたが、サザンカがツバキに比べ元気がありません。どうしたらよいでしょうか。

ツバキは、根が横に張り細根が多いので、移植は比較的容易に行えます。
しかし、サザンカは、ゴボウ根で細根が少ないため移植すると必ず根が傷み、回復が遅くなります。
特に、植え付けて5年以上もたつと移植は難しくなります。
このように、サザンカは移植を嫌います。
湿度の高い5月下旬~6月に移植を行い、夏の水やりをしっかり行い根を乾かさないようにします。
これからの手当てとして、6月に掘り上げて根を調べ、腐って黒くなった部分を切り落とし植え直します。
この際、蒸散を抑えるために、枝葉の全体の1/5ぐらいを切りつめます。
また、液体肥料(1000倍液程度)を2週間に1度の割合で葉面散布します。

年末にシクラメンを購入しましたが、春まで花を咲かせるためには、どうすればよいのでしょうか。

置き場所は、暖かい窓際などが最適です。
夜間冷え込む恐れのある時は、部屋の中ほどに移します。
それでも適温(5~10℃)が保てない時は、タンボールなどの箱をかぶせるなどして保温します。
水やりは鉢土の表面が乾いたら、暖かい日の午前中に与えます。
球根頂部を湿らせると腐ってしまうことが多いので、鉢の縁から水やりします。
最近よく出回っている底面吸水の鉢では、下の受皿に絶えず1/3~1/2ほど水を入れておきます。
開花中も、10日に1回の割合で、1000倍ぐらいに希釈した液肥を与え、花がらや枯葉はこまめに取り除きます。
その時にハサミなどで切ると、切り口から腐りやすいので、手で軽く持ってねじるようにしてひっぱると、簡単に取れます。
霜の心配がなくなるころから、徐々に外気に慣らしてやります。

シャクヤクの花がつきません。元気もあまりないようです。なぜでしょうか?

シャクヤクは、春に芽を伸ばし5~6月に開花します。
この時期に植え付け、植え替え、株分けをおこなうと、はげしく衰弱し、その後数年間うまく育たず、花をつけません。
花がつくよう、株を元気にしましょう。
2、6、10月に緩効性の化成肥料(例:N-P-K=3-10-10)を1株に半握り程株元にまきます。
1、2年かかりますが、元気になり花がつくようになると思います。
また、シャクヤクは株分けをしてやらないと花つきが悪くなります。
9月中旬~10月中旬頃が適期で、3~4年毎に行います。
1株に2~3芽つけて株を切り分けます。
つぼみはつくが枯れてしまう場合は、病害虫が考えられます。
湿度が高く、灰色かび病が発生したら、ベンレート水和剤1500倍液を散布し、風通しもよくしてやります。
白い粉をふりかけたようになるうどんこ病が発生したら、ベンレート水和剤2000倍液を散布します。
ネコブセンチュウは、小さなコブなら大きく切り取ってやれば助かる可能性もありますが、被害が進んでいる時は防除困難です。

シンビジウムに花芽が出来ません。どうしたら花芽がつくのでしょうか?

シンビジウムは、前年の秋から春にかけて伸びる新芽が、その年の夏までに10枚以上の葉を展開し、秋(9~10月)に基部のバルブ(偽球茎)が丸く大きく育っていれば、バルブの基部に花芽がつきます。
花芽がつきやすい品種、つきにくい品種など品種間の差があります。
花芽を確実につけるには、春に1バルブに大きな新芽を1芽残し、その他の新芽は根元からかき取ります。
秋口くらいまでに、同じバルブから再び新芽が何本か伸びてくることがあるので、これらも見つけ次第かき取ります。
残した新芽が夏までに十分大きくなるように、4月~7月まで、液肥をたっぷり与えて十分な生長を促します。

チューリップやスイセンの花後の手入れを教えてください。

秋植え球根類にとって、日本の夏は高温多湿すぎ、植えたままにしておくと土中で腐ったり病気になったりするものがあります。
チューリップもそのひとつで、ウイルス病などにかかりやすく、同じ球根を使わないほうが無難です。
来年も植えたいときには花後も追肥を与え、葉が半分ほど黄色くなったら球根を掘りあげます。
そして1週間ほど日陰で乾燥させた後、枯れ葉や古皮を取り除き、涼しい場所で保存します。
このように毎年球根を掘りあげるものには、ヒアシンス、ラナンキュラスなどがあります。
スイセン、スノードロップ、クロッカス、アネモネなどは2、3年は植えたままでかまいません。

5年前にバラを植えましたが、丈が高くなって困っています。せん定の仕方を教えてください。

株立性のバラを長年放っておくと、丈が高くなり、下葉や下枝が老化したり枯死して、先の方に小さな花だけつけるようになります。これを防ぐには,毎年せん定して枝の更新を行う必要があります。
せん定の適期は、芽が活動し始める2月~3月初旬です。
これより早いと伸びた芽が寒さで傷み、遅れるとむだに養分を使うことになります。
せん定にあたっては、まず病虫害にかかった枝、太さ5㎜以下の細枝、3年以上の老化枝などをもとから切り取ります。
次に、残した枝の丸く充実した芽の上5㎜くらいのところを斜めに切ります。
切る位置は、2年生以上の枝では前年の春に伸びた部分の中間あたりとし、せん定後の樹高は、せん定前の1/2~1/3くらいを目安とします。
なお、春以降に伸びる枝が込まないよう、外側に向いた芽の上で切りましょう。
また、夏は花色が悪くなったり、樹勢が弱ったりします。8月下旬~9月上旬にかるくせん定すれば、10月下旬頃から秋の良い花が楽しめます。

かなり暖かくなってきました。冬の間室内に取込んでおいた観葉植物などを外に出そうと思いますが、注意する点は?

一言で言うと、急激な環境の変化をさせないことです。
午前中、気温が上がってから、明るい日陰に数時間程度出してやり、徐々に屋外に置く時間を長くしていくとよいでしょう。
低い日照下でも生きていける種類がほとんどですから、一部のものを除いて外の環境に馴らした後でも直射日光下に置くことは避けます。
春先は日中がよい陽気でも、夕方から急に気温が下がることが多いものです。
十分に暖かくなるまで当分の間、早めに室内に取込むようにします。
室内にあるときよりも早く乾燥する場合が多いと思いますが、基本は同じで鉢土の表面が白く乾いたら鉢底から水が抜けるまでたっぷりやります。
あまり風通しのよすぎる所では土は乾いていないのにしおれてしまうことがあります。肥料は樹勢が回復してからにします。
冬場、室内でダニなどの害虫が繁殖している場合があります。害虫がついているようなら、しっかりと防除してください。

植え替えが終わり、たくさんの古い用土ができました。何とかこの古い用土を再利用できないものでしょうか?

一度使った土は、古い根がたくさんあったり、土が固くなったり、また、病気や害虫の心配もあります。
しかし、この古い用土に少し手を加えれば、再利用できます。
手順としては、まず、ふるいにかけて根や石ころを取り除きます。
この時、大きな石があれば、鉢底に敷くゴロ石として取り分けます。
つぎに、消毒をします。一般家庭では、薬品による消毒はあまりお薦めできないので、その他の方法を紹介します。
① 蒸し器などを用いて古い用土を蒸します。
このとき、表面が熱くなってから、約20~30分程度蒸します。この方法は、簡単で確実に消毒ができます。
② 黒いビニール袋に古い用土を入れ、水を含ませて密封したものを、夏の直射日光に10日以上当てて蒸します。
この方法では、用土が60~80℃に達し、ネマトーダ(センチュウ)などの害虫が駆除できます。
これらの方法で再生した用土を使用する場合でも、「消毒したから安心」といって単独で用いることは好ましくありません。
新しい用土に5割未満混ぜ込んで使うようにしましょう。

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