セラセニアとは
サラセニア科、サラセニア属の植物を、一般に「サラセニア」と呼びます。
和名(日本名)は、ヘイシソウ(瓶子草)です。瓶子とは、とっくりなど狭い口のついた細長いびんのことです。ちなみに、ウツボカズラのつぼのことも「瓶子体(ヘイシタイ)」といいます。
この仲間は北アメリカの湿地に生え、筒状の葉の中に落ちてきた虫をえさにしています。
寒さに強いものも多く、日本での栽培も容易です。
サラセニア科には、この他にヘリアンフォラやダーリンクトニアといった珍しい食虫植物もあります。

セラセニアの捕虫方法
サラセニアは筒状の葉を持ち、その中に落ちてきた虫を溶かして養分を吸収しています。
種によって捕虫葉の形は違いますが、基本的な捕虫方法は変わりません。
また、サラセニアの捕虫方法はウツボカズラのそれとよく似ています。
ふた
ふたの内側から蜜を出して虫をおびき寄せます。
この蜜は虫に対して麻酔のような効果があり、足元がおぼつかなくなって落ちてしまうという説もあります。
また、このふたには雨除けの働きもあります。
口の周辺
カールしていて表面が滑らかなので、飛んできて止まろうとした虫が足を滑らせて落ちてしまいます。
筒の内側
筒の内側には下向きの毛がたくさん生えていて、一度落ちた虫は這いあがることができず、もがけばもがくほど筒の奥へと入ってしまいます。
消化液
筒の中には少量の消化液が入っています。虫が大量に入ってきたり、雨水で消化液が薄まったりして消化力が弱まった時は、バクテリアの助けをかりて分解します。

サラセニアの仲間たち
サラセニアの野生種はわずか8種です。しかし、自然に交雑した種や、人工的に交配した園芸品種などが多数あります。

Sarracenia alata

Sarracenia minor
コウツボソウ

Sarracenia psittacina
ヒメヘイシソウ

Sarracenia prupurea
ムラサキヘイシソウ

Sarracenia flava
キバナヘイシソウ

Sarracenia leucophylla
アミメヘイシソウ

Sarracenia oreophila

Sarracenia rubra
アカバナヘイシソウ