夏から秋の手入れ

この時期、3番花がぽつぽつと開花しますが、日中30℃を越えると花色も悪く、花形も小さくなります。
早めに摘蕾するか、花柄摘みをしてやります。
この時期、バラも夏バテしていますが、温度が下降してくる10月中頃には素晴らしい花が咲きます。暑い日中を避け、秋への準備を行います。



灌水
気温、土の状態など考慮して与えます。
※鉢植えは、植え込み用度の乾き具合を見て、乾いていれば朝か夕方、涼しい時に十分与えます。ひどく乾燥するようでしたら2回行います。
  葉水も効果的です。
※露地植えの場合ひどく乾燥すれば、タップリ与えます。毎日小量ずつ与えるのはよくありません。マルチングや散水チュ−ブを使用すれば
  省力できます。

台風、大雨対策
この時期、大風や長雨により樹がひどく痛めつけられます、事前に対策をしておきます。
※風がひどい時は、鉢ごと家の中に取り込んだり、しつかりした支柱にかたく結束します。
※倒伏した場合は、折れた枝や傷ついた葉は早く整理し、元に戻してやります。
※ひどい被害を受けたら、通過後、薬剤散布や液肥の葉面散布を行います。
※ひどく混み合う枝は、細い枝、懐枝などを切り風通しをよくしておきます。
※潮風が当たる場所は水で洗浄します。
※水が停滞するような土地は、溝などを堀つて、排水よくしないと根腐れの原因となります。
※ツルバラはとくに折れやすいので、しつかりした支柱に結束します。

薬剤散布
この時期は、高温のため病気や害虫はやや少なくなりますが、涼しくなり始めると多発します。朝夕涼しい時間に、予防目的で定期的に薬剤散布を行います。
※乾燥するとハダニが発生します。ダニは発生周期が短く、世代交代が早いので、専用の薬剤を種類を代えながら防除します。
 (殺卵 テデオン、オサダン、 殺虫 ニッソランV、ペンタックなど)
※黒星病、ウドンコ病、ケムシ類などは定期的に殺菌、殺虫剤を混用し散布を行います。
※アブラムシ、スリップスなどにはオルトランやダイジストンなど粒剤を地面に撒いておくと、長期間効果があります。
※薬剤散布は、薬害や人体に注意し、朝か夕方の涼しい時に行います。
※蕾が色付き始めると、薬剤散布は中止します。開花後は通常に行います。

施肥
この時期、樹も夏バテしています。鉢植え、地植えとも通常行いません。
※盛夏には与えません。剪定後すぐに、速効性のものを施用します。秋遅くまで肥料が残らないように、9月下旬以降は打ち切ります。
※チッソを控えめにし、樹に耐寒性をつけるため、リンサンやカリを多めに与えます。
※鉢ばらにも置肥や液肥を開始します。

展示会 大苗の購入
10月中頃は、秋のばらの見頃です。各地でばら展が開催されます。
※展示会に出かけましよう。コンテストなどを参考にして品種選びをしたり、会員に栽培技術をたずねるのも上達の秘訣です。
※11月頃になると大苗(2月頃接ぎ木した苗を苗圃で秋まで育成した苗)が販売されます。初心者にはこの苗の購入をお勧めします。
※大苗は葉が付いてなく、根も簡単に水苔で巻いたものです(裸苗)
※良い苗と、は太い枝が3〜4本あり、木が堅く充実し、茎や根に病気がないものです。
※信用のある業者で、育てやすい品種を、11月中頃以降に購入するのが安全です。
 
夏の剪定
秋の花が、色や香りが最高になるのは、10月中旬から11月上旬です。この時期に開花を合わせるテクニックが必要です。

予備剪定
※枝葉が最も繁っている時期、一度に切り込むと、地下部がショックをおこします、あらかじめ、細い枝やふところ枝、不要な枝を間引き、整理しておきます
※予備剪定することにより、通風や日当たりが良くなり、健全な株となります。

剪定時期
※10月中旬から11月上旬を開花最盛期として逆算し、50日前後が適期となります。
※苗の状態、秋の気候、品種間差異などによりかなり開花にずれがあります。予測をたて、適期をきめます。
※普通9月1日〜3日頃を中心に、前後1週間ぐらいが最適です。
※若木、早咲き種、生育良好な木、残暑の年は普通よりやや遅くします。
※老木、遅咲き種、生育不良好な木、冷涼な年は普通よりやや早くします。
※剪定の1日のずれが開花の3〜7日の遅れとなります。
※フロリバンダ(FL)種は1週間位早く、枝を整える程度に軽くおこないます。
※時期が早すぎると夏花が咲き、遅れると霜などで開花しにくくなります。
※鉢植えの株はやや遅く、枝を整える程度に軽くおこないます。

剪定方法
※ひどい深切りは避けて、目安として、全樹高の3分の1位を切ります。
※生育不良の木はやや浅く切つたり、枝を強く折り曲げてやります。
※開花時期のタイミングがわからない時は、株全部を一度に切らないで、分散剪定します。
※必ず全部の枝を剪定しないと、開花にばらつきがでます。

剪定位置
※春以降出たシュ−トはピンチした3段目の位置、背が高過ぎると2段目の位置。
※2月に剪定し、春開花した枝は、2〜3段目の枝で切ります。
※いずれの枝も中間ぐらいの、5枚葉の上5oくらいの所を角度をつけて切ります。
※落葉したり、伸びすぎている枝は通常の剪定より1週間ぐらい前に枝を斜めに曲げ結束します。(折り曲げ剪定)

品種による剪定時期の違い
剪定してから開花するまでの日数を頭に入れて、咲かせたい日から逆算して剪定しましょう。

遅咲き種
 (55〜60日前後)

サマ−ホリディ、オ−ルドタイム、ロ−ラ、キンカク、 ドルチェビ−タ、レッドライオン、マダムビオレ、 ブルグンド81、クリスチャンディオ−ル、エスメラルダ、ブル−ム−ン、プリンセスドモナコ、コルデスパ−フェクタ、など

並み咲き種
(50日前後)

ブラックティ、アルテス75、コンフィダンス、ピ−ス、オ−ナ−、ガ−デンパ−ティ、タカオ、ダイモンジ、 ピンクラスタ−、ファ−ストプライズ、チヨ、ヘルムットシュミット、など

早咲き種
 (40〜50前後

サマ−サンシャイン、ロイヤルハイネス、ビルゴ、パパメイアン、コロラマ、アマツオトメ、コンフィダンス、ゴ−ルデンゾンネ、バ−ナビ−、など

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