晩秋から冬の手入れ

夜温が下がると落葉し始め、休眠に入ります。蕾も寒さなどで開花しなくなります、ビニ−ルなどで保護してやると、正月にも楽しめます。
バラ作りは今月がスタ−トです。重要な作業が多くあります、寒さに負けないで、新しい気持ちで挑戦してみましよう。

    

薬剤散布

※花が終われば、多少高濃度の薬剤が使用できます。ウドンコ病、黒星病ダニの防除は続けます。
※落葉した葉は集めて焼却したり処分して、病原菌を越冬させない。
※冬期に石灰硫黄合剤やマシン油を散布すると(20〜100倍)カイガラムシ、ダニ、病原菌を根絶させます
※有機剤を使用する場合、周辺に注意し、使用後は道具の手入れをしつかり行います。
※来春のためにも絶対病虫害を越冬させない。

灌水
冬は風で以外と乾燥します。長い晴天が続くと、乾き具合を見て水やりします。
※植え替えした鉢、移植した株、新しく植えた株は特に注意する。
※晴天の午前中に行う。凍結するような日には与えない。

 

苗木の導入と植えつけ
大苗が販売される時期です。一度植えこんだら長期間栽培します。良い苗を選ぶことが基本となります。品種により難易の差があります、信用のあるナア−セリやベテランの意見を参考にして品種を決めてください。
※木がいきいきして充実している。
※接ぎ口がしっかり癒合している。
※幹や根が病害虫にかかっていない。
※太く、充実した新しい幹が2〜3本ある。
※根がまんべんなく良く張っている。

植えつけ
12月から2月が最適期ですが、凍結するような寒冷地では1月は避けます。日当たりが良く、肥沃な、通風の良い場所に植えつけます。
※株間0、8〜1メ−トル位開け、ツルバラは2〜3メ−トルとします。
※植え穴は直経、深さとも50〜60センチ位に大きく掘ります。
※堀り上げた土は上層と下層を分けて置きます。(天地返し)
※排水の悪い土地は底にゴロ石などを入れ改良します。
※上層土に油粕、骨粉、牛糞や鶏糞など有機質の肥料を200〜300グラムとようりん50グラム入れ、腐葉土やバ−クなどの土壌改良剤を加え良く混ぜます。
※上層土を底に埋め戻します。
※下層土に土壌改良剤を加え良く混ぜ、間土としてやや山型に一部戻します、ここには未熟な有機物や速効性の肥料は入れない。
※植えつけ前に根をきれいな水に1時間位浸しておく。
※不要な枝や長い根は整理しておく。
※根を良く広げて穴の中央に据え、隙間がないように残土を8割ほど埋め戻し軽く押さえます。
※しっかり水を与え水ぎめし固定させます。
※掘り上げた土をすべて戻し、接ぎ目が土の表面より3cm位高くなるよ に中高に植えます。
※しっかりとした支柱に結束しラベルを付け、灌水します。
※防寒、乾燥、雑草防止のためワラなどでマルチングします。

大株の移植
この時期行えますがあまり古い大株の移植は大変です。必要最小限度にしましよう。
※掘り上げのとき、根が切れるので、地上部の枝もバランスを考えて切り詰めます。
※根の伐り口を鋭利な刃物で切り戻します。
※乾燥させないように素早く行います。
※細根や、新しい根は大切に扱う。
※根と土に隙間ができないよう水ぎめして固定します。
※しっかりとした支柱に結束し、グラグラさせない。
※寒冷地は簡単な防寒をしてやる。

鉢植えの鉢替え
10号鉢以下の鉢は1〜2年に一度植え替えします。
※枯れ枝や細い枝を整理して、地上部を剪定します。
※根土をふるい、古い用土を全部落とします。
※根頭ガン腫病や、ネマト−ダに注意します。患部は切除する。
※長い根、古い根は切ります。
※排水がよく、肥沃な土が最適です。(赤玉土5、日向土3、腐葉土2)(真砂土5、腐葉土4、川砂1)などで植え込みます。
※乾燥させないように灌水に注意します。
※鉢土には小量の緩効性肥料を混ぜる。未発酵の有機物は入れない。
※基本的には生育期間中追肥、置肥で栽培する。

元肥の施用
落葉しているこの時期施用します。バラ作りの基本です。重労働ですが必ず油粕や骨粉、ようりん、硫酸カリ、鶏糞、牛糞などの肥料と、堆肥、腐葉土、バ−クなど改良剤を投入します。
※株元から30〜40cm離れた所に3〜4ヶ所、20〜30cmの穴を掘ります。
※1ヶ所に200〜300gの肥料と5l位の有機物を投入します。
※上記混合物と土を良く混ぜて埋め戻します。
※狭い場所では株元に散布して、軽く中耕します。
※斜面や固い場所では、固形肥料や打ち込み肥料も使えます。

ツルバラの剪定と誘引、結束
ツルバラは新しい枝に良い花が咲きます。毎年12〜1月の樹液の流動の少ない時期に、古い枝を更新、剪定して、フェンス、ア−チ、トレリスなどに誘引、結束して、仕立て直します。
※2〜3年使用した古い枝は元から切ります。途中から新しい良い枝があれば残します。
※新しい良い枝が無いときは古い枝を残しておき、亜主枝を2〜3芽残して切り詰めます。
※枝は上に伸ばさないで、ねじ曲げるようにして、水平に誘引します。
※枝が重ならないようにバランス良く配置します。
※太い枝は力と危険が伴うので、完全防備で安全に注意してください。
※跳ね返るのでしっかりとした紐で、しっかりと結束してください。
※葉が付いているときは取り除き、未熟な枝の先端も切ります。
※芽が膨らんで動き始めると欠けるので、2月初めまでには行います。

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