ウツボカズラの仲間

2.ウツボカズラの捕虫方法

 ウツボカズラの捕虫袋は、葉から伸びたツルの先端につき、エリとフタがあります。
 フタには蜜腺があり、蜜を出して虫をおびき寄せます。エリの部分は、表面が硬いロウ質の層で被われているため、つるつるしてよく滑ります。袋の中には消化液がたまっていて、落ちてきた虫をおぼれさせます。袋の内側もロウ質の層に被われているので、獲物は這い上がることはできません。
フタ
 蓋の内側には蜜を出す蜜腺があって、この密で虫を誘います。
 アリが行列をつくって蜜を吸いに来ることもあります。
 雨除けの役目も果たしています。
 (虫が入ると蓋が閉まるとの誤解もありますが、実際には一度開いた蓋は二度と閉じることはありません。)
エリ
 袋の襟の部分は丸くカールしていて、虫が足を滑らせやすい構造になっています。
 また、ねずみ返しのような構造をしているので、一度落ちた虫は這いあがることができません。
袋の内壁
 袋の内側を触ってみると、ツルツルしています。
 人間の感覚では、よくわかりませんが、ガラスよりもツルツルです。
 ハエなども登ることはできません。
消化液
 袋の中には消化液がたまっています。
 この消化液にはわずかに粘性があって、袋の中に落ちた虫は溺れてしまいます。

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