「珍しい?」マスコミから多い質問 Q&A


時期

質問

回答

 

4月

早咲きのサクラの種類は?

シナミザクラの花や以下のサクラであることが多い。
広島市中区アステールプラザのサクラ → コブクザクラ
広島市東区山根公園のサクラ → ヒマラヤザクラ
廿日市市極楽寺山の冬咲きのサクラ → 十月桜と子福桜
JR山陽本線 海田市駅のコヒガンザクラ(マスコミ)とされているのは間違いで寒桜(滝口進氏「広島県の「巨樹・老樹・名木」調査」より)

5月

ハツユキカズラの花

 

ハツユキカズラ(テイカカズラの園芸品種)は、春になるとまれに
2cmぐらいの小さな花を咲かせる。

タケの花

 

一斉開花し、株は枯死する。タケ類の中には数十年に一度の一斉開花枯死というパターンをとらないものもあり、ほぼ毎年開花する種や、不定期に開花する種も知られているらしい。
タケが開花すると縁起が悪いかどうかは、人間の解釈なので植物とは別問題。

春〜秋

シュロチク、
カンノンチクの花

タケでなはく、ヤシの仲間。ヤシの多くは、開花しても枯れることはなく、引き続き生育を続け何度も開花する。カンノンチクは長年栽培を続けて株が充実してきたら開花し、その後も枯れずに何年かおきに開花する。一般的な草花と比べて開花するまでの年数が長い。

春〜秋

観葉植物(ドラセナ、シェフレラ)の花

シェフレラの花→。大きくなれば花が咲く。幸福の木(ドラセナ フレグランス マッサンゲアナ)の花も同様。株の充実と温度が十分にあることで、開花する。幸福の木に花が咲くと幸福かどうかは植物とは関係無い。

春〜秋

サンセベリア(トラノオ)の花

株の充実と温度が十分にあることで、開花する。マイナスイオンを出すというふれこみで、サンセベリアがもてはやされ流通したが、それから数年たったので、成熟した株の開花が多くみられるようだ。

チャダイゴケ

ラッパ状の子実体をつける。腐植が多いと、鉢の中に発生する。

イシクラゲ

湿った場所や雨が多い時、土の表面に黒いのりのようなものがべた〜とつく。晴天が続くと、乾燥ワカメ状態になる。ホセチル・ポリカーバメイト水和剤(商品名ゴーレット)で退治する。

 

6月

アヤメ類の見分け方

アヤメ、ハナショウブ、カキツバタ、ジャーマンアイリス、キショウブ、ショウブなどがあり、花や葉の形などで区別する。

6月中ごろ

キュウリの奇形果、先端に葉、途中に花

低温とチッソ過多が原因といわれる。
葉つき果-花芽分化発育時の低温の影響が著しく、多肥、多カリなどが著しく促進してくる。ホウ素不足が関与しているものと思われる。(施設野菜の生育障害、加藤徹著、博友社)

 

6月

広島市平和公園の
平和の鐘の丸池のハス
(ハスとスイレンを間違うマスコミ多いので要注意、画像を確認すること!)

平成19年6月29日開花 
水生植物園みずの森より「一天四海」(花弁に赤色の斑が入る。また、花弁の裏表の斑模様が異なる事が特徴。)

6月

ユリの帯化

 

1本のユリに非常にたくさんの花が咲いたが、珍しいか? 栽培下でおこる原因は生理的栄養過剰といわれており、畑や庭に栽培されている場合に特有の現象で、特に山ユリに多く出るとのこと。金ケ崎町の県立農業大学校花き学科の児玉勝雄教授によると、帯化は過剰な栄養が原因で、成長点が増殖することで多数の花を付ける。里のヤマユリにまれに発生し、通常に比べて花は小さめ。単年度限りで、来年は普通に咲くという。200〜300の花が咲くこともある。背丈も1.5m程度になる。

 

変成菌類(粘菌)
ススホコリ

 

返り咲き
サツキ・ツツジ、
フジ(広島女学院高校前)

 

次年の花芽が高温などで早期に開花。サツキでは、よく見られる。もともとツツジ類は返り咲きしやすい性質をもっている。春に花が終った後、7月から9月位の暑い時期に来年の花のもと(花芽)を作る。普通は、この花芽は休眠にはいり、冬の低温を経て開花する。しかしなかには、休眠が浅いものや低温による休眠打破の感受性の強いもの(あまり低温を必要としないもの)があり、秋でも気温が高いと春と勘違いして返り咲きしてしまう。
フジも広島市内の女学院前は毎年返り咲く。
なぜ、冬に花芽が休眠するかというと、冬の低温による傷害に遭わないようにするためとか、春の方が花粉を運んでくれる虫などの活動がさかんだから、といわれている。

夏〜秋

返り咲き
モクレン

モクレンは3月が花の時期だが、返り咲きして、夏から秋に咲くこともある。(また、モクレン園芸品種の中には、もともと夏ごろに咲くものもある。)

返り咲き
サクラ

夏場の乾燥や虫害等で早く落葉したことにより、葉で作られる休眠物質が花芽に送られなくなり、秋にちらほらと咲いてしまうものがある。台風が多い年にも、強風で葉がなくなった後約3週間後にちらほらと花が咲くことがある。

 

二度咲き
キンモクセイ

理由はわからないが、ときどきある。

秋  

キンモクセイの実 

 

キンモクセイの実は、ウスギモクセイの実の間違いであることが多い。キンモクセイは雌雄異株で、日本には雌木がなく、雄木のみ。なので、実をみることができない。

10月  

 

ミョウガの裂果 

裂果の内側は真っ赤で、ぱっくり開いた状態は薄気味悪く感じる。中に白い皮に包まれた黒くて円い種子が並んでついている。たいていは、白い花を見る程度で、その後腐るか収穫して地上部がなくなるが、まれに真っ赤な裂果を見ることがある。

 

 

広島市の花、キョウチクトウの毒性

広島大学薬用植物園の神田(こうだ)先生に尋ねたところ、以下のような答え。
★キョウチクトウ乾燥葉50mg/kgで致死量(牛の場合)-かなりの毒性
★体内に入ると、強心配糖体が含まれるので、下痢、頻脈、痛み、運動失調、食欲不振などの症状がでる。
★生徒が葉をちぎって、遊び半分で切口をくわえたときにどれだけの危険があるのか?
 人によって毒に対する感受性が違うので、遊び半分でもそのようなことはしないほうがよいでしょう。
★フランスでバーベキュー〜というのは、肉の中に汁が入ったのが一番の原因ではないか?蒸気で毒性というのは、可能性が(無いわけではないが)低いのでは? 

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